青峰空は 光みち
旗雲高く 湧き出づる
自律の調べ 奏でつつ
志操もさやに 貫の山
※志操「守って変えない志」の意
小倉東高校校歌3番の歌詞です。本校の校歌は、初代校長である飯田正廣(いいだ まさひろ)先生が開校にあたり作詞されました。
皆さんの制服にある「校章」をよく見てください。本校の校章は、貫山・水晶山を仰ぎ望む自然美を基調として作られています。「高」をそえた「三角」は、貫山の姿に見る「秀麗(すぐれて美しいこと)」を生徒が体現することを願っての形となっています。
4月19日(火)に実施された小倉東高校の伝統行事「歓迎登山」。好天に恵まれ、1・2年生は「貫山」に、3年生は「(偽)水晶山」に、3年ぶりの登頂を果たすことができました。
恒例の校歌斉唱によるエールは、1・2年生に続いて3年生が返唱するものでした。遥か先の水晶山から届けられる3年生の校歌にじっと耳をすませる1・2年生の静寂と緊張感。そこに吹き抜ける爽やかな春風。はっきりと力強く届いた歌声に、貫山頂の生徒・教員から自然と拍手が沸き起こりました。3年生の「熱い自発の意気」を全校で共有することができました。
ところで生徒の皆さん、朝、グラウンドから山を望み、思いませんでしたか?
「本当にあの山の頂上まで行けるのだろうか?」
途中の道のりは決して楽ではなかったはずです。学校を出発し、歩いて行くうちに目指す頂上は見えなくなりました。
「いつ辿り着くのか?」と不安になったのでは?
「なぜ山登りをするのだろう?」と疑問に思ったのでは? それでも皆さんは、友と励まし合いながら、1歩1歩険しい山道を進み、岩場を越え、森を抜け、あの絶景に辿り着きました。空は青く輝き、雲が白くたなびき、遠くに曽根海岸、紺碧の大海を眺め、眼下に白亜の小倉東高校を望んだことと思います。3時間前の「不安や疑問」は、「自信と確信」に変わっていたはずです。
皆さんはあの秀峰の頂に自分の力で立った。このことは、「真の東高生」としての「誇り」として胸に留めておいてほしいと願います。
私たちの「日常」、「目標達成への道のり」と「山登り」は共通していると思います。
大切にしている「夢」や「目標」が、様々な困難によって見えなくなる。投げ出したくなったり、あきらめたくなることもある。それでも自分の力を信じて着実に地道に歩み、仲間と励ましあいながら前を向いて進めば、いつか視界が開け、きっと辿り着くことができる。
さあ、4月のスタートから1か月。これから本格的に学校生活が動き出します。部活動の試合やコンクールなども控えています。生徒総会も終了し、学校行事への取組も始まります。
ここ一番で自分を元気づけたいとき
悩みを抱えつらい気持ちになったとき
行く道に迷いが生まれて不安になったとき
夢や希望をもう一度確認したいとき
校舎やグラウンドから「貫山・水晶山」を見上げてください。きっと「美しい心」と「努力する力」が心に「湧き出づる」ことと思います。
皆さんの活躍と健闘を期待しています。